痛みが移動すると「悪化した」と感じる理由
「昨日は腰が痛かったけど、今日はお尻が痛い」
「痛みの範囲が広がった気がする」
痛みに関する患者さんからのご相談を受けていると、上記のような内容のお話を耳にすることが多いです。
痛む場所や範囲が変わると、人間心理としては不安に感じるものですよね?
痛みの場所が変わることは珍しいことではない
まず初めにお伝えしたいのが「痛みの感じ方は固定ではない」ということです。
言うまでもなく生きている私たちの身体は常に変化しています。
それはつまり私たちの身体を支配する神経系統も常に変化しているということであり、その興奮状態や神経支配の変化で痛みの部位や感じ方が変わることは臨床的には珍しいことではないのです。
もちろん純粋に炎症部位が変わるケースもありますし、こういうタイプのものでないか慎重に見極める必要はありますが、そもそも変わることは珍しいことではないということは臨床上、珍しい現象ではありません。
当院が見るのは「移動」や「変化」そのものではなく“全体の流れ”
施術においては局所ばかりに目を奪われて、全体を見ることが出来なくなることは望ましくありません。このケースにおいても「痛みの場所が変化した」「範囲が広がった」という事象ではなく、全体の流れの中でそれがどうして起きているのかということを私は20年の臨床経験の中で常に心掛けています。
- 睡眠の質はどうか
- 痛みの質はどう変わっているか
- 大局的に診て回復の方向性が見えているか
「痛みの範囲や場所」という狭い事象に捕らわれず、患者さんの「身体や健康状態そのもの」が、施術の積み重ねの中でどのように変化しているかを観察、評価しながら施術を進めていくようにしています。
注意が必要なケースもある
とはいえ、一部には注意が必要な変化もあります。
以下のような変化が見られた時には医療機関での評価を優先していただきます。
- 安静時痛がある
- 夜間痛がある(個人的には最重要視)
- 発熱などの全身症状
こうしたことに対しても常にアンテナを張っておくことが、より患者さんの安全を確保するために重要であると考えています。
まとめ
多くの方が思われているほど「痛みの移動=即悪化」ではないことは、まず安心材料として覚えておいていただくと良いでしょう。
しかしながら自己判断は禁物です。上記に挙げたような「注意が必要なケース」も存在します。
当院で施術を受けている方に関してはそのあたりも私が責任をもって注意しながら施術を勧めていますが、それでも不安に感じる方はいらっしゃると思います。
そうした際には遠慮なくご相談をいただければと思います。
「患者さんの不安にもしっかりと耳を傾けながら、施術を進めていく…」これが安全に患者さんを良い方向に導くための大切な考え方だと、20年の臨床経験から強く感じています。
※痛みの感じ方は主観的であり、同じ状態でも人によって感じ方が異なる性質があります
当院の施術判断の考え方については、
他の事例も「施術判断ログ一覧」でご覧いただけます。
この記事を書いた人
前田 彰(まえだ あきら)
学芸大学の整体院 アルテカイロプラクティック 院長 日本カイロプラクティック医学協会認定カイロプラクター
当院の基本理念である「患者様の痛みを取るだけでなく、QOL(生活の質)も向上し、やりたいことをとことん楽しめる、健康で活き活きとした人生をお送りいただくこと」を実現すべく日々の施術に邁進しています。
昭和53年6月26日生まれ 千葉県野田市出身 血液型AB型
(学芸大学に開業して17年)
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