この記事でお伝えしたいこと
- 頚椎症と診断されると「安静にした方がいいのか、それとも動いた方がいいのか」と悩む方は少なくありません。しかし、必要以上に首をかばい続けることで、肩や背中の緊張が強くなってしまうこともあります。
- 一方で、急にしびれが強くなったり、手に力が入りにくくなったりした場合には、無理に動かすのではなく、医療機関での評価を優先した方がよいケースもあります。
- 当院では、「頚椎症だから安静」「頚椎症だから運動」と一律に判断するのではなく、症状の変化や身体の反応を確認しながら、その方に合った施術方針を考えています。
はじめに
「首を動かすとしびれが出るので、なるべく安静にした方がいいのでしょうか?」
「仕事や家事は続けても大丈夫ですか?」
「無理に動かして悪化しないか不安です」
頚椎症と診断された方から、このようなご相談をいただくことがあります。
首には大切な神経が集まっているため、「動かしたら悪くなるのでは」と心配になるのは自然なことです。
一方で、必要以上に首をかばい続けることで、かえって肩や背中の緊張が強くなり、症状が長引いてしまうケースもあります。
今回は、頚椎症と診断された方が「休むべきなのか、動いた方がいいのか」を考える際に、当院がどのような視点を大切にしているのかをお伝えします。
「安静」と「無理をしない」は同じ意味ではない
頚椎症の方の中には、「とにかく首を動かさないようにしている」という方もいらっしゃいます。
しかし、
- 仕事中に常に首を固めている
- 振り向く動作を避けている
- 痛みが怖くて外出を控えている
といった状態が長く続くと、肩や背中の筋肉が緊張し、別の辛さにつながることもあります。
もちろん、痛みやしびれが強く出る動きを無理に繰り返す必要はありません。
大切なのは、「完全な安静」ではなく、「無理のない範囲で日常生活を続けられているか」を見ることだと当院では考えています。
まずは『動かしてよい状態か』を確認する
一方で、すべての方に「少しずつ動きましょう」とお伝えしているわけではありません。
例えば、
- 急にしびれが強くなった
- 手に力が入りにくくなった
- 細かい作業が難しくなってきた
- 歩行時のふらつきがある
といった変化が見られる場合は、医療機関での評価を優先した方がよいケースもあります。
当院でも、まずは「どの程度動いてよい状態なのか」を慎重に判断したうえで施術を進めています。
症状の改善は『できることが増える』形で現れることが多い
20年近く臨床を続けていると、頚椎症の改善は「痛みやしびれが突然ゼロになる」というよりも、「少しずつできることが増えていく」形で現れることが多いと感じています。
例えば、
- 長時間のパソコン作業が少し楽になった
- 振り向く動作への不安が減った
- 以前より仕事に集中できるようになった
- 外出する機会が増えた
といった変化です。
実際にあった頚椎症患者さんのお話です。
この方は「朝は大丈夫だけど、時間が経つとだんだん痛くなったり、力が入りにくくなったりする」というタイプの方でした。
象徴的なこととして、夕方になるとほぼ毎日マウスを落とすということを言ってました。
それが施術を受け、可能な範囲で少しずつ動かすように頑張ったところ、「マウスを落とす日が少しずつ減り、1週間落とさない日が続くようになった頃には、症状も消えていった」というパターンでした。
頚椎症は、日常生活の中で首を使わずに過ごすことが難しいため、症状の変化が分かりづらいことも少なくありません。
だからこそ当院では、「今日は痛いかどうか」だけではなく、「以前より何ができるようになったか」を一緒に確認することを大切にしています。
実際に、当院で頚椎症による首の痛みや手のしびれでお悩みだった方の経過については、こちらの症例もご参照ください。
当院では「動いても良い状態か」をどのように判断しているのか
当院では、頚椎症の方に一律に「動いた方がいい」「安静にした方がいい」とお伝えすることはありません。
まずは、
- どの動きで症状が強くなるのか
- 首だけでなく、肩や背中の動きはどうか
- 前回の施術後、症状がどのように変化したか
- しびれや痛みの範囲が広がっていないか
などを確認しながら、現在の状態を整理していきます。
例えば、少し動いただけでしびれが急激に強くなる場合や、症状の範囲が広がっている場合には、無理に動かすことはおすすめできません。
一方で、一定の動作をしても症状が悪化せず、施術後の変化も安定している場合には、身体を必要以上にかばわず、少しずつ普段の生活に戻していくことを検討します。
実際の臨床でも、「休んだ方が良い時期」と「少しずつ動いた方が良い時期」の境目は人によって異なります。
そのため当院では、「頚椎症だから安静」「頚椎症だから運動」と決めつけるのではなく、その時点での身体の反応を確認しながら施術方針を考えています。
当院の考え方
当院では、頚椎症だからといって一律に「安静が必要」「積極的に動いた方がよい」とは考えていません。
大切なのは、
- 今、どの程度症状があるのか
- 生活にどれほど影響しているのか
- 以前と比べて悪化していないか
- 睡眠や疲労の状態はどうか
を総合的に見ることです。
首は日常生活のあらゆる場面で使う部位だからこそ、「完全に休ませる」ことよりも、「うまく付き合っていく方法」を見つけることが重要だと考えています。
まとめ
頚椎症と診断されると、「首を動かしても大丈夫なのだろうか」と不安になる方は少なくありません。
しかし、必要以上に首をかばい続けることで、かえって肩や背中の緊張が強くなってしまうこともあります。
もちろん、急激な悪化や筋力低下など、医療機関での評価を優先すべきケースもあります。
当院では、症状の有無だけでなく、
- 生活への影響
- 症状の変化
- 睡眠や疲労
- 日常生活でできること
を確認しながら、その方に合った施術方針を考えています。
頚椎症と診断され、「休むべきか、動くべきか」で悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
文責及び施術担当者:アルテカイロプラクティック院長 前田彰(院長プロフィールはこちら)
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