頚椎症はどれくらいで良くなる?経過を見るうえで当院が確認していること

この記事でお伝えしたいこと

  • 頚椎症では、首の痛みや手のしびれ、力の入りにくさなどが、すべて同じ速さで変化するとは限りません。そのため当院では、「痛みがゼロになったか」だけで経過を判断しないようにしています。
  • しびれの拡大や筋力低下、手先の動かしにくさ、歩行時のふらつきなどが見られる場合には、施術回数を考える前に、医療機関での再評価を優先した方がよいケースがあります。
  • 当院では、「頚椎症なら何回」と先に決めるのではなく、症状の範囲や時間、動作への影響、施術後の反応などを前回と比較しながら、施術を続けるか、内容を見直すか、医療機関での評価を提案するかを判断しています。

はじめに

「頚椎症と診断されましたが、どれくらいで良くなりますか?」

「整体に何回くらい通えば、首の痛みや手のしびれがなくなりますか?」

頚椎症で来院される方から、このようなご質問をいただくことがあります。

痛みやしびれが続いていれば、「いつまで続くのだろう」と不安になるのは自然なことです。

しかし、頚椎症は、首の痛みが中心の方もいれば、肩や腕の痛み、手のしびれ、力の入りにくさなどを伴う方もいます。

そのため、「頚椎症なら何週間」「整体に何回くらい通えば良くなるのか」といったご質問に対しても 、一律に期間をお伝えすることはできません。

今回は単に「個人差があります」で終わらせるのではなく、頚椎症の経過を見るうえで、当院がどのような変化を確認しているのかをお伝えします。

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頚椎症では、すべての症状が同じ速さで変わるとは限らない

頚椎症では、

  • 首の痛み
  • 肩や肩甲骨周辺のつらさ
  • 腕や手の痛み
  • 手のしびれ
  • 力の入りにくさ

など、複数の症状が重なっていることがあります。

これらが、すべて同時に変化するとは限りません。

例えば、首の動かしにくさは変わってきたものの、手のしびれは残っているという場合もあります。

反対に、首の痛みそのものは大きく変わらなくても、腕まで広がっていた症状の範囲が狭くなっていることもあります。

そのため当院では、頚椎症の経過を「痛みがゼロになったか」だけで判断しないようにしています。

最初に確認するのは『いつ治るか』より、経過を見てよい状態か

頚椎症と診断されている方の場合、まず重要なのは、改善までの期間を予測することよりも、整体で経過を見てよい状態かを確認することです。

当院では、

  • しびれの範囲が急に広がっていないか
  • 腕や手の力が以前より入りにくくなっていないか
  • ボタンや箸など、細かい動作がしづらくなっていないか
  • 歩行時のふらつきが出ていないか
  • 症状が短期間で強くなっていないか

などを確認します。

このような変化がある場合には、「あと何回施術を受けるか」を考える前に、医療機関での再評価を優先した方がよいケースがあります。

一方で、症状が急激に変化しておらず、身体の動きや施術後の反応も確認できる場合には、その経過を見ながら施術方針を考えていきます。

頚椎症では、期間そのものよりも、どのような経過をたどっているかが重要な判断材料になります。頚椎症では筋力低下、手先の不器用さ、歩行障害などがみられる場合があるため、こうした変化の確認が重要です。

症状の変化を見ながら、施術方針を見直すこともある

20年近く臨床を続けていると、患者さんご本人は「まだしびれがあるので、何も変わっていない」と感じていても、詳しくお話を伺うと、施術を始めた頃とは違う変化が見つかることがあります。

例えば、

  • 以前は一日中しびれていたが、今は夕方だけになった
  • 首を動かした直後の痛みが続く時間が短くなった
  • しびれる範囲が腕全体から指先だけになった
  • 以前は毎回物を落としていたが、その頻度が変わってきた

といった変化です。

ただし、このような場合でも当院から「順調に改善しています」と一方的に判断することはありません。

症状の強さだけではなく、出る範囲、続く時間、動作への影響などを前回と比較しながら、その変化を施術判断の材料にしています。

また、変化が乏しい状態が続く場合や、以前にはなかった筋力低下や他の気になる兆候などが見られた場合には、現在の施術方針をそのまま続けてよいかを見直す必要があります。

ここで今回は「当院では施術を続けなかった例」を挙げます。
50代の男性患者さん。頚椎症と診断されてご来院されましたが初回終了後に軽くなっている気がしたとのことで、3日後に2回目のご来院。

その際に「初回の問診時に言い忘れたけど、鈍痛(頚椎症には多い痛み方です)の他に時々ピリピリとしたような痛みがある。鈍痛は少し減ったけどピリピリ感は変わらないというか、ちょっと増えている気がします」ということを仰いました。

この場合、頚椎症以外の可能性を考えるべきですが、当時私が懸念したのが「帯状疱疹の可能性」でした。

そこで3回目のご予約は入れずにいったん様子を見てもらうこと。そして発疹が出た場合はすぐに皮膚科を受診すること。1週間ほど経って特に発疹等が無い場合はまた連絡をくださいということをお伝えして2回目の施術を終えました。

2回目の施術後、鈍痛はさらに軽くなった手ごたえがあったものの、ピリピリとした痛みは相変わらず、むしろ少し強くなっている様子でした。それでも本人としては「痛みは全体的に良くなってきている」という感覚が強く、「3回目の予約は一旦ストップ」というこちらの方針には少し不満そうでした。 

しかしその翌日に発疹が現れ皮膚科を受診したところ「帯状疱疹」とのことでした。

皮膚科の先生からは「目に近いところだったから、早めに病院来ずに悪化させてたら視力にも影響出るところでしたよ」と言われたとのことでした。

目の前に症状に苦しんでる患者さんがいると何とかしてあげたくなるのが私たちの気持ちですが、必要に応じて医療機関での評価をご提案することも大切だと、改めて感じた出来事でした。 

当院では『初回の反応』だけで期間を決めていない

初回の施術後に身体が軽く感じられたとしても、その反応だけで「あと何回で良くなる」と判断することはできません。

反対に、初回に大きな変化を感じなかったからといって、すぐに施術の適否が決まるわけでもありません。

当院では、施術後の反応について、

  • 施術直後にどう感じたか
  • 翌日以降に症状が強くなっていないか
  • 症状の出る範囲や時間が変わったか
  • 前回できなかった動作に変化があるか

などを確認します。

ここで見るのは、「楽になったかどうか」だけではありません。

施術後の身体の反応に変化がないか、確認した変化が一時的なものか、その後も同じ反応が見られるかを経過の中で整理します。

その積み重ねをもとに、施術内容や間隔を検討していきます。

当院が『施術を続けるか、見直すか』を考えるタイミング

頚椎症について「どれくらいで良くなるか」を考えるとき、施術回数の目安だけを決めるのではなく、途中で施術方針を見直すことも重要です。

当院では、

  • 症状の範囲や動作への影響に変化があるか
  • 施術後に負担が強くなっていないか
  • 新しい神経症状が加わっていないか
  • 数回の経過の中で同じ状態が続いていないか

などを確認します。

そのうえで、

  • 現在の施術内容を続ける
  • 刺激量や施術部位を変更する
  • 施術間隔を再検討する
  • 医療機関での再評価を提案する

といった判断を行います。

当院では、「頚椎症なら何回」と先に回数を決めるのではなく、経過の中で得られた情報をもとに、その都度施術方針を確認することを大切にしています。

まとめ

頚椎症がどれくらいで良くなるかは、診断名だけで一律に決めることはできません。

首の痛み、手のしびれ、筋力や細かい動作への影響など、症状の種類によって経過の見え方も異なります。

当院では、「何回で良くなるか」を先に断言するのではなく、

  • 症状の出る範囲や時間
  • 筋力や動作の変化
  • 施術後の反応
  • 新しい症状の有無

などを前回と比較しながら確認します。

その経過をもとに、現在の施術を続けるのか、内容を見直すのか、医療機関での再評価を提案するのかを判断しています。

「まだ症状があるから変わっていない」と決めつけず、一方で変化が乏しいまま同じ施術を続けるのでもなく、経過に応じて施術方針を確認することが大切だと当院では考えています。

頚椎症の手のしびれ、整体に通いながら知っておきたいこと

文責及び施術担当者:アルテカイロプラクティック院長 前田彰(院長プロフィールはこちら

 

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