この記事でお伝えしたいこと
- 産後の腰痛を「骨盤の歪み」だけで判断することはありません
- 妊娠・出産後の身体の変化だけでなく、育児による負担や睡眠・休息の状態まで確認します
- 筋肉の緊張や筋力、腰椎・股関節・胸郭の動きなどを確認し、その方の状態に合わせて施術方針を考えます
はじめに
「出産してから腰痛が続いています。」
「産後だから、骨盤が歪んでいるのでしょうか?」
「子どもを抱っこすることが増えてから、腰がつらくなりました。」
産後の腰痛について、このようなご相談をいただくことが多いです。
妊娠・出産を経た身体や症状には、それまでとはさまざまな違いが生じます。
出産後は、身体が変化した状態のまま、
- 抱っこや授乳
- 睡眠不足
- 育児による運動量や生活リズムの変化
- 同じ姿勢や動作の繰り返し
- 自分の身体を休ませる時間の減少
など、新しい負担が一気に加わる時期でもあります。
そのため当院では、
「産後だから骨盤が歪んでいる」
あるいは、
「抱っこをしているから腰が痛い」
と、一つの理由だけで腰痛の原因を判断することはありません。
妊娠・出産を経て身体がどのように変化し、その後どのような生活を送り、現在どこに負担がかかっているのか。
今回は、産後に腰痛が続いている方に対して、当院が施術前にどのような点を確認しているのかをご紹介します。
「産後から腰が痛い」でも、始まり方や経過は同じではない
一口に「産後の腰痛」といっても、症状の経過は人によって異なります。
例えば、
- 妊娠中から腰痛があり、出産後も続いている
- 出産直後から腰が痛くなった
- 出産直後は平気だったが、育児が始まってから痛くなった
- 子どもの体重が増えてから腰痛が強くなった
- 仕事復帰をきっかけにつらくなった
- 以前から腰痛があり、産後に状態(痛み方等)が変わった
などがあります。
同じ「産後」という言葉で表現されていても、腰痛が始まった時期も、それまでの身体の状態も、その後に加わった負担も同じではありません。
そのため当院では、現在の腰だけを見るのではなく、
妊娠前 → 妊娠中 → 出産 → 産後
という時間の流れの中で、腰痛がいつ始まり、どのように変化してきたのかを確認することがあります。
「産後」という情報は大切ですが、それだけで原因や施術方法まで決められるものではないと考えているからです。
「産後=骨盤」と決めつけず、身体全体の変化を確認する
産後の腰痛について調べると、「骨盤」という言葉を目にする機会は多いと思います。
しかし当院では、「出産によって骨盤そのものが歪み、それが腰痛の原因になっている」という捉え方はしていません。
もちろん、産後の身体を確認するうえで、骨盤周辺の状態も大切な情報の一つです。
ただし、それを「骨盤が歪んだから」と一つの言葉で説明するのではなく、腰椎や股関節、胸郭の動き、筋肉の状態、身体を支える力、姿勢や身体の使い方なども含めて確認していきます。
例えば、妊娠・出産を経て身体の使い方が変わっていたり、以前より身体を支える力が低下していたりすることもあります。
一方で、筋肉が強く緊張し、動きにくくなっている部分が見つかることもあります。
大切なのは「産後だから○○」と最初から答えを決めて身体を見るのではなく、実際に今の身体に何が起きているのかを確認することだと当院では考えています。
産後の腰痛でもよく聞かれる「骨盤の歪み」については、「腰痛は骨盤の歪みが原因?~当院が施術前に確認している判断ポイント~」で詳しく解説しています。
産後の腰痛で、当院がまず確認すること
産後の腰痛で来院される方の中には、以前どこかで骨盤周辺を中心に施術を受けたものの、かえって強い腰痛に見舞われ、「骨盤だけでなく、身体全体を診てほしい」というご要望を持って来院される方が少なくありません。
長い妊娠期間を経て出産に至った身体には、骨盤まわりだけに負担が集中しているとは限りません。
実際に確認していくと、骨盤そのものよりも、腰椎の動きが硬くなっているケースの方が印象として多いように感じています。
また、妊娠中から出産にかけては、リラキシンというホルモンの影響で骨盤や股関節まわりの関節がゆるみやすくなっていると言われています。
当院では、この時期の骨盤や股関節まわりは特にデリケートな状態にあると考え、強い刺激を加えることには慎重になっています。
さらに、産後は身体だけの問題にとどまりません。
睡眠不足や疲労の蓄積、慣れない育児からくる精神的な負担も、腰痛と無関係ではないと当院では考えています。
そのため、「産後だから骨盤」と決めつけるのではなく、腰椎や股関節などの動き、そしてその方の心身の状態まで含めて確認しながら、施術方針を考えるようにしています。
産後は「身体を休めにくい」ことも考慮する
産後の腰痛を考えるうえで、身体の動きと同じくらい確認しておきたいのが、その方が現在どのような生活を送っているのかです。
出産後は、身体を休ませたい時期であっても、実際には育児が始まります。
例えば、
- 夜間の授乳などで睡眠が細切れになる
- 長時間抱っこする
- 授乳やおむつ替えで前かがみになる
- 床から立ったり座ったりする回数が増える
- 子どもを抱えながら家事をする
- 自分自身の運動や休息の時間が減る
といった変化が重なることがあります。
ここで大切なのは、どれか一つを「腰痛の原因」と決めることではありません。
一つ一つは大きな負担ではなくても、それらが毎日繰り返され、さらに十分に休めていない状態が続けば、身体の状態を考えるうえで無視できない情報になります。
そのため当院では、腰痛が出る動作だけではなく、
「現在の生活の中で、どのような負荷がどのくらい重なっているのか」
という視点でもお話を伺います。
育児中の抱っこで腰が痛くなる場合に当院が確認していることについては、「子どもの抱っこで腰が痛い…整体へ行く前に知っておきたい判断ポイント」でも詳しくご紹介しています。
「硬いところを緩める」だけでなく、身体を支える力を見る場合もある
腰痛がある方を確認すると、腰やお尻などの筋肉が硬くなっていることがあります。
その場合、必要に応じて筋肉を緩める施術を行うこともあります。
しかし、産後の身体を見る際には、硬くなっている部分だけではなく、身体を支える力がどうなっているのかにも目を向けます。
妊娠・出産やその後の生活によって運動量が変わり、以前より筋力が低下している方もいらっしゃいます。
そのような場合には、「硬いから緩める」ということだけを繰り返すのではなく、必要に応じて身体を支える力を取り戻していくことも施術方針を考えるうえでの一つの視点になります。
一方で、産後だから必ず筋力が低下しているとも限りません。
筋肉の緊張が強い方、関節の動きが低下している方、身体の使い方に偏りがある方など、状態はそれぞれ異なります。
だからこそ当院では、「産後の腰痛にはこの施術」と一律に決めることはありません。
現在の身体を確認し、必要なものをその都度判断することを大切にしています。
腰痛に対して筋肉を緩める場合と、それ以外の部分も確認する理由については、「腰痛は筋肉だけほぐせば良くなる?当院が施術判断で見ているポイント」でも詳しく解説しています。
状況によっては医療機関での評価を優先することもある
産後に腰痛が続いている場合でも、
- 急激に強い痛みが出た
- 発熱などの全身症状を伴う
- 足のしびれや筋力低下が強くなっている
- 排尿・排便に異常がある
- 安静にしていても強い痛みが続いている
- 出産後の経過について医療的な確認が必要と考えられる症状がある
などの場合には、整体で身体を確認する前に、医療機関での評価を優先していただくことがあります。
「産後によくある腰痛だろう」と最初から決めつけず、それ以外の症状や出産後の経過も含めて確認することが大切です。
まとめ
産後に腰痛が続いている場合、「骨盤が歪んだから」「抱っこが増えたから」と、一つの理由だけで説明できるとは限りません。
当院では、
- 腰痛がいつから始まり、どのように変化してきたのか
- 腰椎・骨盤周辺・股関節・胸郭などがどう動いているのか
- 筋肉の緊張や身体を支える力がどうなっているのか
- 育児の中でどのような姿勢や動作を繰り返しているのか
- 睡眠や休息をどの程度取れているのか
- 妊娠・出産前と比べて生活や身体の使い方がどう変わったのか
などを確認しながら施術方針を考えています。
産後という時期は一つの大切な背景ですが、それ自体が腰痛の原因を一つに決めてくれるわけではありません。
妊娠・出産による身体の変化と、その後に始まった育児生活の両方を含めて、現在の身体がどのような状態にあるのかを見ることが大切だと当院では考えています。
産後から腰痛が続いている、以前とは身体の状態が変わったように感じるという方も、お気軽にご相談ください。
文責及び施術担当者:アルテカイロプラクティック院長 前田彰(院長プロフィールはこちら)
学芸大学周辺で腰痛でお悩みの方へ
アルテカイロプラクティックは、東急東横線・学芸大学駅西口から徒歩4分の整体院です。
学芸大学駅をはじめ、祐天寺駅・都立大学駅周辺や、目黒区鷹番・碑文谷・中央町・五本木、世田谷区下馬・野沢エリアからも多くの方にご来院いただいています。
腰痛でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。






お電話ありがとうございます、
アルテカイロプラクティックでございます。