この記事でお伝えしたいこと
- デスクワークによる肩こりは、症状が出るまでの時間や休憩・休日での変化も大切な確認材料です。
- 肩だけでなく、腕の位置や肩甲帯・胸郭の動き、呼吸、作業環境なども含めて身体の状態を確認します。
- 「デスクワークだから仕方ない」「姿勢を直せばいい」と決めつけず、その方の状態に合わせて施術方針を考えます。
はじめに
- 「仕事をしていると、だんだん肩が重くなってきます。」
- 「朝はそれほど気にならないのに、夕方になると肩がつらいです。」
- 「休日は楽なのですが、仕事が始まるとまた肩がこってきます。」
デスクワークをされている方から、このようなお話を伺うことがあります。
長時間パソコンに向かって仕事をしていれば、「姿勢が悪いから肩がこるのでは?」「同じ姿勢で筋肉が硬くなっているのでは?」と考える方も多いと思います。
もちろん、姿勢や筋肉の状態も確認するポイントの一つです。
しかし当院では、「デスクワーク=姿勢が悪い=肩こり」と、それだけで施術方針を決めることはありません。
- 作業を始めてすぐにつらくなるのか。
- 数時間経ってからつらくなるのか。
- 休憩をすると変化するのか。
- 休日にはどうなのか。
- 肩だけなのか、それとも首や肩甲骨周辺までつらくなるのか。
同じ「デスクワークで肩がこる」という症状でも、こうした違いによって確認しておきたいことが変わるからです。
今回は、デスクワークで肩こりがつらくなる方に対して、当院が施術前にどのような点を確認しているのかをご紹介します。
「デスクワークで肩がこる」でも、症状の出方は同じではない
一口に「デスクワークをすると肩がこる」といっても、症状が強くなるタイミングは人によって異なります。
例えば、
- パソコンに向かうと比較的早い段階からつらくなる
- 1〜2時間作業を続けると肩が重くなる
- 午前中は平気だが、午後になるとつらくなる
- 夕方、仕事が終わる頃が最もつらい
- 平日はつらいが、休日になると軽くなる
- 休日でも肩こりの状態がほとんど変わらない
などがあります。
当院では、このような時間による症状の変化を大切にしています。
例えば、仕事中に症状が強くなり、休憩や休日には軽くなるのであれば、仕事中の姿勢や動作、作業環境などを確認するための一つの情報になります。
一方で、仕事をしていない時にも同じようにつらいのであれば、デスクワークだけでは説明できない部分も確認する必要があります。
「何時間デスクワークをしているか」だけではなく、その時間の中で肩こりがいつ始まり、どのように変化していくのかまで確認することを大切にしています。
肩こりの原因や当院の施術について詳しく知りたい方は「肩こり」の症状解説ページもご覧ください。
デスクワークでは「動かないこと」だけでなく、身体をどう使っているかを見る
デスクワークというと、「長時間同じ姿勢でいること」に目が向きやすいと思います。
しかし実際の作業中には、身体をまったく使っていないわけではありません。
キーボードやマウスを操作するために腕を前へ出し、画面を見るために頭や首の位置を保ちながら、長時間作業を続けています。
そのため当院では、
- 腕を前に出した状態がどの程度続いているか
- 肩や肩甲骨周辺がどのように使われているか
- 左右どちらかに身体の使い方が偏っていないか
- 作業中に身体を動かす機会がどの程度あるか
なども確認していきます。
また、デスクや椅子、モニターの位置なども、身体への負荷を考えるための情報の一つです。
ただし、「モニターの高さが悪いから肩がこる」「猫背だから肩がこる」と、一つの要素だけで原因を決めるわけではありません。
実際の作業環境と身体の状態を合わせて確認し、その方がデスクワーク中に身体をどのように使っているのかを見ることが大切だと考えています。
姿勢と肩こりの関係については「良い姿勢を意識しているのに肩こりが良くならないのはなぜ?当院が大切にしている考え方」でも詳しくお伝えしています。
デスクワーク肩こりで、当院が必ず確認すること
10年以上前から担当している放送大学の講義などでもお伝えしている内容ですが、パソコン作業をする際、身体からキーボードやマウスが離れているほど、腕を前に伸ばした状態が続きます。
すると、その腕の重さを肩まわりの筋肉で支える時間が長くなり、肩への負担も大きくなりやすくなると考えられます。
同じ「デスクワークで肩がこる」という方でも、実際に作業中の腕の位置を確認すると、身体から大きく離れた位置でキーボードやマウスを操作されている方は少なくありません。
そのため当院では、肩や首の筋肉の状態を確認するだけでなく、
- 実際にどのような姿勢で作業をされているのか
- 腕がどの位置にあるのか
といったこともデスクワークによる肩こりを考えるうえで大切な情報として確認しています。
肩だけでなく、肩甲帯・胸郭・呼吸なども確認する
デスクワークで肩こりがつらい場合でも、実際に確認するのは肩の筋肉だけではありません。
必要に応じて、
- 肩甲帯がどの程度動いているか
- 胸郭の動きがどうなっているか
- 腕を動かした時に肩周辺がどう動くか
- 呼吸をした時に胸郭がどの程度動いているか
なども確認します。
デスクワークに集中している時に、「気づくと肩に力が入っています」「忙しい時ほど呼吸が浅くなっている気がします」とお話しされる方も多くいらっしゃいます。
呼吸や緊張状態についても身体の状態を考えるための情報になりますが、だからといって「呼吸が浅いことが肩こりの原因」と一つに決めるわけではありません。
肩の筋肉、肩甲帯や胸郭の動き、呼吸、作業中の身体の使い方などを総合的に確認しながら、どこに負担がかかっているのかを考えていきます。
肩こりと呼吸については「肩こりと呼吸・自律神経の関係|当院がどのように見ているか 」でも詳しく解説しています。
「デスクワークだから仕方ない」とも「姿勢を直せばいい」とも考えない
長時間デスクワークをされている方の中には、「仕事だから肩こりは仕方ないですよね」
とおっしゃる方もいらっしゃいます。
反対に、「姿勢を良くしなければ」と、一日中背筋を伸ばそうと意識し過ぎている方もいらっしゃいます。
しかし当院では、どちらか一方だけで考えることはありません。
確認したいのは、
- どのくらい作業すると症状が出るのか
- 休憩すると変化するのか
- 休日にはどうなのか
- 肩だけがつらいのか
- 首や肩甲骨周辺までつらくなるのか
- 頭痛や手のしびれなど、肩こり以外の症状を伴っていないか
- 身体の動きや作業環境にどのような特徴があるのか
といったことです。
特に、肩こりだけではなく首の強い痛みや頭痛、手のしびれなどを伴う場合には、単純な「デスクワークによる肩こり」としてだけ考えないことも大切です。
また、筋肉の緊張が強ければ筋肉への施術が必要な場合もありますし、肩甲帯や胸郭などの動きを確認した方がよい場合もあります。
デスクワークをされているすべての方に同じ施術を行うのではなく、実際に仕事をしている時の症状の出方と身体の状態を合わせて確認したうえで、施術方法を考えることを大切にしています。
首の症状まで伴う場合の考え方については「首こりの原因は首だけとは限らない〜当院が見ているポイント〜 」もあわせてご覧ください。
まとめ
デスクワークで肩こりがつらくなる場合でも、「姿勢が悪いから」「長時間座っているから」「肩の筋肉が硬いから」という一つの理由だけで説明できるとは限りません。
当院では、
- 作業開始からどのくらいで症状が出るのか
- 時間が経つにつれて強くなるのか
- 休憩すると変化するのか
- 休日やPC作業をしない日はどうなのか
- 肩だけなのか、首や肩甲骨周辺までつらいのか
- 肩甲帯や胸郭がどのように動いているのか
- 呼吸や身体の緊張状態はどうなっているのか
- 作業環境や身体の使い方にどのような特徴があるのか
などを確認しながら施術方針を考えています。
デスクワークという生活場面そのものを見るだけではなく、その時間の中で症状がいつ現れ、何によって変化するのかを見ることが大切です。
「仕事をしていると夕方には肩がつらい」「休日になると少し楽になる」「長時間パソコンに向かっていると首や肩甲骨周辺まで張ってくる」という方も、お気軽にご相談ください。
文責及び施術担当者:アルテカイロプラクティック院長 前田彰(院長プロフィールはこちら)
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