シンスプリントは病院に行くべき?当院がすねの痛みで確認している判断ポイント

この記事でお伝えしたいこと

  • シンスプリントが疑われるすねの痛みでは、まず医療機関で状態を確認することが基本です
  • 当院では、安静時にも痛む状態や動くほど強くなる痛みを特に警戒し、患部への刺激を避ける判断も行います
  • 動いているうちに痛みが軽くなる場合も、運動後や翌朝の反応、痛む場所・範囲、以前からの変化まで確認することが大切です

はじめに

ランニングやスポーツをしていて、すねの内側が痛くなった。

インターネットで調べてみると「シンスプリント」という言葉が出てきたけれど、病院に行くほどなのか、それとも少し休めば良いのか分からない。

そんな経験はありませんか?

私自身も普段からランニングをしていますので、できれば走る習慣を中断したくないという気持ちはよく分かります。

ただ、すねの痛みについては、単に「走れるから大丈夫」「痛みがそれほど強くないから大丈夫」と判断しない方が良いと考えています。

当院では、痛みの強さだけでなく、何もしていないときにも痛むのか、動くことで痛みがどう変化するのか、運動後にどのような反応が出るのかなどを確認しています。

今回は、シンスプリントが疑われるようなすねの痛みに対して、当院がどのような点を確認し、施術判断につなげているのかをお話しします。

シンスプリントかもしれないと思ったら、まず医療機関へ

まずお伝えしたいのは、シンスプリントが疑われる場合には、医療機関で身体の状態を確認していただくことが基本だということです。

シンスプリントは、ランニングやジャンプなどを繰り返すことで、すねの内側に痛みが生じるスポーツ障害として知られています。

ただし、すねが痛いからといって、必ずしもシンスプリントとは限りません。

同じような場所に痛みが出るものとして、脛骨というすねの骨に繰り返し負担がかかることで生じる骨のストレス障害や疲労骨折などもあります。

初期の骨への負担はレントゲン検査で確認しにくいこともあり、必要に応じてMRIなどによる評価が行われます。

そのため、痛みの場所や強さだけで自己判断せず、まず医療機関で状態を確認していただきたいと考えています。

そのうえで当院では、医療機関で確認された内容も踏まえながら、現在どのような痛みが出ているのか、身体にどのような負担がかかっている可能性があるのかを見ていきます。

シンスプリントの症状や当院での対応については、「シンスプリント」のページでも詳しくご紹介しています。

当院が特に警戒するのは「何もしなくても痛い」「動くほど痛くなる」状態

私がすねの痛みについて特に警戒するのは、次のような状態です。

  • 何もしていなくても痛い
  • 動いていると、どんどん痛みが強くなる
  • 患部がズキズキと痛む
  • 熱を持っているような痛みがある

特に、何もしていないときにもズキズキと痛み、熱を持っているような感覚がある場合には、患部へ刺激を加えること自体を慎重に考えます。

もちろん、痛みの訴えだけで炎症の有無や骨の状態を確定できるわけではありません。

ただ、現在の身体が強い刺激を受け入れられる状態なのかどうかを考えるうえで、非常に重要な情報だと捉えています。

また、動いていると痛みがどんどん強くなる場合も注意が必要です。

例えば、走り始めは少し気になる程度だったのに、5分、10分と走るうちに痛みが増してくる。

それでも我慢して走り続けていると、最後には普通に走ることも難しくなる。

こうした経過がある場合には、運動による負担が現在の身体にとって大きくなっている可能性を考えます。

当院では、このような状態で患部を強く揉んだり、無理に動かしたりして、何とかその場で痛みを取ろうとは考えていません。

必要に応じて医療機関での評価を優先し、施術を行う場合にも、患部への刺激を避ける判断をします。

「痛いところだから、そこをしっかり施術する」という考えが必ずしも適切とは限らないのです。

動いているうちに軽くなる痛みは、どう捉えるか

反対に、私が相対的に少し安心材料として捉えるのは、動いているうちに痛みが軽くなったり、消失したりする状態です。

例えば、走り始めはすねの内側に違和感があるけれど、しばらく走っていると気にならなくなる。

こうした痛みと、走るほどどんどん強くなる痛みとでは、当院での受け止め方も変わります。

ただし、ここで注意したいのは、

「走っていたら痛みが消えたから、もう大丈夫」

とは判断しないことです。

シンスプリントが疑われる痛みや、骨に繰り返し負担がかかっている状態でも、初期には運動中の痛みが一時的に軽く感じられる場合があります。

また、走っている間は平気でも、走り終わってから痛くなる方もいます。

そのため、私は次のようなことも確認します。

「走り終わった後はどうですか?」

「その日の夜や翌朝に痛みは残りますか?」

「以前よりも、痛みが引くまでに時間がかかっていませんか?」

動いているうちに軽くなることは、一つの判断材料です。

しかし、それだけで現在の身体の状態を決めるのではなく、運動後の反応まで含めて確認することが大切だと考えています。

痛みの強さだけでなく、動くことでどのように変化するかを確認する当院の考え方については、「朝だけ痛い痛みと、動くほどつらくなる痛み ~その違いをどう見てるか~」でもお話ししています。

痛む場所・範囲と、その後の変化も確認する

すねの痛みについては、痛む場所や範囲も確認します。

シンスプリントでは、すねの内側に沿って、比較的広い範囲に痛みが出ることがあります。

一方、指一本で示せるような狭い範囲に痛みが集中している場合には、骨への負担についても、より慎重に考える必要があります。

ただし、痛む範囲だけでシンスプリントと疲労骨折を区別できるわけではありません。

当院では、場所や範囲に加えて、痛みがどのように変化してきたかも確認しています。

例えば、

「以前は走り終わった後だけ痛かったのに、最近は走っている途中から痛む」

「以前は翌朝には落ち着いていたのに、最近は翌日も痛みが残る」

「以前はランニング中だけだったのに、最近は普通に歩いていても痛い」

こうした変化がある場合、以前と同じ身体の状態として扱うことはできません。

一方で、回復の経過を確認する際にも、痛みの変化は大切な情報になります。

当院で対応したシンスプリントの症例でも、初期に強く出ていたすねの痛みと、ランニングや競技へ復帰していく段階で残っていた痛みとでは、その出方が異なっていました。

同じ患者さんであっても、経過によって確認すべきことは変わります。

実際に当院で対応したシンスプリントの症例については、こちらの症例ページで、初期の状態からランニングや競技への復帰までの経過をご紹介しています。

一度の痛みだけで判断するのではなく、以前と比べて何が変わったのかを見ることも、施術判断では大切にしています。

すねだけでなく、足首・足趾・身体の使い方まで確認する

医療機関で身体の状態を確認したうえで、当院で施術を行う場合には、痛みのあるすねだけを見て終わりにはしません。

ランニングでは、着地するたびに足から身体へ負担が伝わります。

そのため、足首がどの程度動くのか、足の指をどのように使っているのか、着地や踏み込みの際に足がどの方向へ動くのかなども確認します。

例えば、靴底の内側が極端にすり減っている場合には、足が内側へ倒れ込むような使い方をしていないかを確認します。

もちろん、靴底の減り方だけで全てを決めつけることはできません。

ただ、足首の動きや足趾の使い方などと合わせて確認することで、ランニング中にどのような負担がかかっているのかを考える材料になります。

また、当院では、すねに痛みがあるからといって、必ずしもその部分を強く刺激する必要があるとは考えていません。

患部の状態によっては直接的な刺激を避けながら、足首や足趾、下半身全体の動きなどを確認していくこともあります。

大切なのは、痛い場所を何とかすることだけではなく、現在の身体にどのような施術が適切なのかを考えることです。

まとめ ~「走れるか」だけでなく、痛みの出方と変化を見る~

シンスプリントが疑われるようなすねの痛みについて、当院では「どれくらい痛いか」だけで判断していません。

特に警戒するのは、何もしていなくても痛む状態や、動くほど痛みが強くなっていく状態です。

患部がズキズキと痛み、熱を持っているような感覚がある場合には、患部への刺激を避けることも含めて慎重に判断しますし、医療機関での評価を優先することが多いです。

一方、動いているうちに痛みが軽くなる場合には、相対的に少し安心材料として捉えることもあります。

ただし、走っている間に痛みが消えたからといって、問題がないとは限りません。

運動後や翌朝にどうなるのか、以前と比べて痛みの出方がどう変わっているのかまで確認する必要があります。

私自身もランニングをしていますので、できれば走り続けたいという気持ちはよく分かります。

だからこそ、痛みを我慢して走り続けることだけが、ランニングを続ける方法ではないと考えています。

悪化させてしまえば結果として長く休まなければならないような事態にもなりかねません。

まずは医療機関で現在の状態を確認する。

そのうえで、痛みの出方や身体の使い方を見ながら、今の身体に合った運動やケアの方法を考えていく。

当院では、そうした判断を大切にしています。

文責及び施術担当者:アルテカイロプラクティック院長 前田彰(院長プロフィールはこちら)

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