今日は私自身が患者さんの経過において「症状」よりも「睡眠の質」に着目している点についてお話していこうと思います。
睡眠と痛みの関係はさまざまな研究でも指摘されていますが、私自身の臨床でもその傾向を感じています。
施術を始めたばかりの頃、私はとにかく「痛みを取ること」のみを重視していました。
特に施術が終わった後に痛みが取れているかということのみに着目して施術をしていました。
しかしながら何年も施術経験を積み重ねるうちにあることに気づきました。
それは、「痛みがどれだけ減ったか」よりも「しっかり眠れるようになったか」の方が、その後の経過を予測しやすいということです。
もちろん、多くの場合患者さんは痛みを取りたくて来院していますし、痛みが軽くなることは嬉しい変化です。
患者さんも私も、その場で楽になると安心します。
ただ、臨床を重ねる中で感じるのは、痛みが先に取れても睡眠が整っていない場合は状態が安定しにくいことがあるという点です。
睡眠と身体の回復の関係
私たちが施術で直接できることは限られています。
身体そのものを「治している」のではなく、身体が回復に向かいやすい状態を整えているに過ぎません。
そしてその回復において重要な役割を担っているのが睡眠だと考えています。
眠っている間に身体は、
- 炎症反応の調整に関与し
- 筋肉や組織を修復し
- 神経の興奮を落ち着かせ
日中に受けた負担を整理しています。
つまり、ちゃんと眠れる状態になっているかどうかは、身体が回復の方向に向かえているかを判断するひとつの目安になると考えています。
「その場の変化」と「安定する変化」は違う
強い刺激を加えれば、その場で軽くなることもあります。
しかし、刺激が強すぎたり、身体が受け入れきれていない状態で変化を起こしても、その後ぐっすり眠れないのであれば、その変化は安定しないことが少なくありません。
逆に、痛みがまだ残っていても、「最近よく眠れるようになりました」と言われると、私は心の中で「よしよし」と感じるケースが多いです。
身体が休める状態つまり良い方向に向かおうとしているサインだからです。
初期の判断基準としての睡眠
もちろん、すべての症状に当てはまるわけではありません。
ですが施術初期において、
- 睡眠が安定してきたか
- 夜中に何度も目が覚めなくなったか
- 朝の目覚めが少し楽になったか
といった変化を私はとても大切に見ています。
痛みがゼロになることよりも、身体が回復できる土台が整っているかどうか。
そこを見誤らないことが、結果として再発を防ぐことにつながると感じています。
まとめ
痛みが減ることはもちろん大切ですし、患者さんの多くの目標がそこにあります。
ですが、
「よく眠れているかどうか」という視点を持つことで、その変化が一時的なものなのか、安定に向かっているものなのかを判断しやすくなります。
私は、身体がしっかり休める状態を整えることを、施術初期の大切な目標のひとつにしています。
そしてそれが結果として患者さんが望む「痛みを減らす」目標をかなえることに繋がりやすくなると考えています。
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この記事を書いた人
前田 彰(まえだ あきら)
学芸大学の整体院 アルテカイロプラクティック 院長 日本カイロプラクティック医学協会認定カイロプラクター
当院の基本理念である「患者様の痛みを取るだけでなく、QOL(生活の質)も向上し、やりたいことをとことん楽しめる、健康で活き活きとした人生をお送りいただくこと」を実現すべく日々の施術に邁進しています。
昭和53年6月26日生まれ 千葉県野田市出身 血液型AB型
(学芸大学に開業して17年)
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