30代 女性 会社員 症状:産後の骨盤周りの不調。育児による腰痛肩こり
ご来院前の経緯
帝王切開でのご出産後、恥骨の強い痛みや骨盤の違和感から歩きにくい状態が続いていた。
当初は「仕方ないこと」「時間が解決するかも」と考えてだましだまし生活していましたが、回復の兆しは見えず、また不調を抱えたまま新生児の育児を行うことに限界を感じ当院へご来院。
詳しい状況
帝王切開の影響で恥骨付近に強い痛みがあったこともあり、初回ご来院時は歩くときも足が真っすぐ前に出せず、つま先が外を向いてゆっくりとしか歩けない状態でした。
また赤ちゃんの夜泣きで睡眠が十分にとれず、体力的にも疲労困憊と言った状態でした。
産後の身体の状態は非常にデリケートである上に、辛い症状や寝不足もたたっていたので、とにかく弱めの刺激からスタートすることを心掛けました。
具体的には…
- 骨盤本体では無くその周りの足や腰椎付近の施術
- 猫背気味になってしまった上部胸椎近辺の施術
最初のうちは筋肉のみの施術に留め、関節矯正なども後から追加するようにしていきました。
最初骨盤本体をあまり施術しなかった理由は後述します。
施術経過
苦戦が予想される状態でしたが、初回の施術でそれまでつま先を外に向けてしか歩けなかった状態が真っすぐ足を前に出せるようになりました。
痛みが軽減したというよりも、まずは歩きやすくなった状態に喜んでいらっしゃる様子でした。
最初の数回はこのような調子であまり強い刺激を入れず、徐々に施術範囲を広げていくようにしていきました。
5回目までは週2ペースでご来院頂きましたがそれが終わる頃には恥骨付近の痛みもだいぶ軽減しどんどん身体の緊張が取れていくのが実感できたとのことです。
その後は育児での抱っこ時間が長期化することによる肩や肩甲骨周りの凝りのケアにシフトしていきました。
途中赤ちゃんの成長とともに手首を痛めることもありましたが、すぐに対処したことが功を奏して腱鞘炎に移行する前に痛みを取ることが出来ました。
その後長年に渡り月に2回程度のメンテナンス施術を継続され、2人目のご出産時にもケアをさせて頂きました。
その後、遠方への転居により当院の施術を卒業されましたが、仕事にも復帰してすこぶる快調な様子でした。
まとめ
出産後の身体は非常にデリケートですし、お母さんご自身も不安を持ちながらご来院されるケースがほとんどです。
今回の方の場合、初回にじっくりと話す時間を割き、施術のコンセプトや具体的なやり方をしっかりとお伝えしてから施術に入ったことで、信頼感を以て安心して施術を受けてくださいました。
「産後の骨盤矯正」などのワードを聞くと、骨盤周りをグイグイ施術するイメージをお持ちの方が多いと思いますが、産後の骨盤近辺はホルモンの影響で非常に不安定ですので慎重に取り扱う必要があります。(特に帝王切開の方はこの傾向が顕著です)
具体的には骨盤本体より、土台になる足の施術、そして骨盤の上にある腰椎が動きを失っていることが多いので、そこの動きをつけていくことを最初にやるパターンが多いです。
もちろん細かいところはそれぞれの患者さんによって違いますが、「産後の骨盤矯正」と称して骨盤周りを乱暴に押すような施術が横行していることもまた事実です。
産後の不調でお悩みの方は今本当にお辛いと思います。
当院でお力になれることも多いと思いますので、お悩みの方は是非お気軽にご相談くださいね。
文責:アルテカイロプラクティック院長 前田彰
※回復には個人差があり、効果効能を保証するものではありません。
この症例の患者さんの声

この記事を書いた人

前田 彰(まえだ あきら)
学芸大学の整体院 アルテカイロプラクティック 院長 日本カイロプラクティック医学協会認定カイロプラクター
当院の基本理念である「患者様の痛みを取るだけでなく、QOL(生活の質)も向上し、やりたいことをとことん楽しめる、健康で活き活きとした人生をお送りいただくこと」を実現すべく日々の施術に邁進しています。
昭和53年6月26日生まれ 千葉県野田市出身 血液型AB型
(学芸大学に開業して17年)
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